作品紹介
式神と闘神士


『式神(しきがみ)』とは、闘神士が『神操機(ドライブ)』を用いて式神界から降神させ、契約を結ぶことにより共に戦うことができる精霊・鬼神の類を言う。彼らは皆、本来は節季を司る神々であり、“白虎(びゃっこ)”“朱雀(すざく)”“玄武(げんぶ)”“青龍(せいりゅう)”など24の種族に分かれている。
神操機を手にしたところで、闘神士にはどの式神と出会えるかを選ぶことはできない。それは式神にとっても同様である。これは互いの資質、相性、能力、偶然によって決まるのであり、闘神士と式神の契約とは、いわば「運命」の出会いなのである。
個々の式神は固有の特性と技を持つが、その力をどこまで引き出せるかは闘神士の力量にかかっている。その闘神士の力量は、各々の流派章によって知ることができる。
戦いにおいて式神が敗北するということは、闘神士との契約の解消であり、式神自身は式神界へと帰っていくことになる。一方の闘神士は、その式神と契約を結んでいた間の記憶を代償に失ってしまう。
式神が現実世界に実体化するには闘神士の「気」を必要とするために、戦いに臨むとき以外には神操機の中にいるが、その間も闘神士と意思を通わせることができる。
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天流と地流


古来、闘神士には天地の二流派があった。
「伏魔殿(ふくまでん)」にいたる「鬼門(きもん)」を守ることを流派の本義としてきた『天流(てんりゅう)』と、その伏魔殿より漏れ出る妖怪変化の討伐を使命としてきた『地流(ちりゅう)』。両派は、元は同じ闘神士として役割を分担し、協働してきた。
しかし今から約千年前。地流は、天流が妖怪の被害もかえりみずに鬼門を開き、伏魔殿を利用しているとして天流宗家を襲撃した。それから両派は決裂し、永い時の流れを敵対したまま経てきたのであった。
そして現代。衰退する天流をよそに、地流は大鬼門構築を掲げるミカヅチのもとに結集し、新たに天流への攻撃を開始した。
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神操機(ドライブ)


『神操機(ドライブ)』とは、闘神士の式神との契約、式神の降神、技の発動などのために使用する陰陽神具である。
闘神士は神操機で「印」を切り、己の「気」を消耗することによって式神界との窓を開き、式神を実体化させ、その式神固有の技を発動させる。いわば印を切ることが、式神にとっての力の発揮となるのである。
神操機には現在、天流と地流の別があるが、他に源流神操機と呼ばれるものが知られている。さらに神流神操機なるものの存在も噂されている。
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伏魔殿と地流大鬼門


『伏魔殿(ふくまでん)』とは、現実世界と理を異にする閉ざされた異空間であり、内部には風景や属性を違えるフィールドが無数にある。各々のフィールドを構築しているのは、「闘神石」という絶大な力を内包した石である。
地流はその闘神石の力により、伏魔殿深奥部にある「封印の間」への直通ルートを開いた。それが『地流大鬼門(ちりゅうだいきもん)』と呼ばれる史上最大級の人造鬼門である。
天流の伝承によれば、もともと伏魔殿とは、妖怪変化を従え、人々に災いをもたらした「ウツホ」なる邪悪な存在を封印する場として作られたのだという。しかし地流は、それは天流の捏造(ねつぞう)した歴史だと主張する。果たして「封印の間」の真実とは――。
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封印の力―四大天と四鬼門


「封印の間」には、太極に通じる太古の神『四大天(よんだいてん)』の力が伏在する。地流はこの「四大天」の力を求めて地流大鬼門を建造したのだった。
その結果流れ出した「四大天」の力は、地上に巨大な鬼門を現出させた。これを『四鬼門(しきもん)』と呼ぶ。現在、クレヤマ・ナンカイ・タイザン・オオスミの地流四部長が「四鬼門」をひとつずつ守り、その力をミカヅチの元に転送している。
そのため、もはやミカヅチの力は闘神士の範疇(はんちゅう)を越えるに至った。ミカヅチはこの力を用いて五行の流れを改変し、地上を実り豊かな世界に作り替えようとしているのだが、その代償として季節の運行が乱れ、大量の妖怪が地上に跋扈(ばっこ)する結果を招いてしまった。しかしこのすべてを、ミカヅチ本人は新たな世界を作り出すための些細(ささい)な犠牲(ぎせい)だとしか見なしていない。
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神流


『神流(じんりゅう)』とは、ヤクモが追跡する天流とも地流とも違う謎の闘神士集団のことである。天流と地流の争いの背後でひそかに暗躍(あんやく)していたのが彼らであり、今や伏魔殿の奥で勢力を拡大しつつあるらしい。マサオミもその一員として何かを企んでいるようなのだが。
彼らははたして何人いるのか、その目的は何なのか、そもそも彼らは何者なのかなど、詳細はいまだ一切明らかになっていない。
しかし彼らの秘密には、「ウツホ」の伝承が深く関わっているとも云われている。
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© 海童博行・富沢義彦/集英社・WiZ・サンライズ・陰陽製作委員会・テレビ東京 2004
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